登場する度にハリウッド映画興行成績の歴史を塗り替えてきた1993年制作の『ジュラシック・パーク』と1997年制作の待望の続編『ロスト・ワールド:ジュラシック・パーク』(いずれもスティーブン・スピルバーグ監督作品)、そしてシリーズ第弾、2001年制作の『ジュラシック・パーク3』(監督は1991年製作の『ロケッティア』や1995年のロビン・ウィリアムス主演作品『ジュマンジ』等を代表作に持つジョー・ジョンストン。スピルバーグは製作総指揮に回った。)。この大ヒットシリーズの「迫力」と「感動」をそのままアトラクションにしてしまったのが、映画同様に莫大な制作費を掛けて製作されたこの『JURASSIC PARK ... THE RIDE』でありまする。

観実際に、このアトラクションの製作過程においてはスティーブン・スピルバーグその人も参加し、「CG」や「アニマトロニクス」と呼ばれるロボット技術等を駆使して製作された映画とは違い、毎日正確に作動しなければならない恐竜を製作する為、同じ『UNIVERSAL STUDIOS HOLLYWOOD』にある人気アトラクション『STUDIO TOUR』内の「キングコング」や彼自身の1982年の大ヒット作品『E.T.(原題: E.T. THE EXTRA-TERRESTRIAL)』で全世界を感動させる演技を見せた「E.T.」の生みの親、カルロ・ランバルディに相談を持ち掛けたと言われています。

現在『JURASSIC PARK ... THE RIDE』への入り口付近には、実際にシリーズ第2作『ロスト・ワールド:ジュラシック・パーク』に登場した特別仕様車が展示され、その背後の茂みの中からは『ジュラシック・パーク3』に初登場し、前2作において観客を震え上がらせて来たT-レックス(ティラノザウルス)よりもはるかに巨大なスピノザウルスの頭部が覗き、訪れる観客を歓迎してくれます。

その脇を通って中へと入って行くワケなのですが、そこにはもちろん1993年の第1作目において、『ジュラシック・パーク』内の見物を始めた主人公達の乗る車を出迎えてくれた大きな門が観客を飲み込んで行きます。

その先の通路左側には、係員が常時待機しており、「トークン、プリーズ」とカタコトでも全然言える英語を言えば、小さなコインをくれます。そのコインを持って係員の背後にあるロッカー室に入れば、ロッカーを利用する事が出来ます。このアトラクションの「クライマックス」である地上25mからの急降下では、夏と冬にその水量が調節されているとは言え、日本人である僕らにとっては想像も出来ない程の大量の水をかぶる事になります。手持ちのカバン等は当たり前のようにビショビショになりますので、必ずこのロッカーを利用する事をオススメいたします。

このように尋常でない大量の水が掛かる為、↑にもある入り口の大きな門付近では本当に小さな出店の様なモノがあり、そこではまっ黄色なポンチョが販売されております。がっ!この「『UNIVERSAL STUDIOS HOLLYWOOD』バージョン」を楽しむ場合、それを着込むのはかなりの「邪道」となります。せっかくの「本場」なのですから、是非ともどれだけ「アホな量」の水をかぶる事になるのかを出来る限り「自然体」で体感したいモノです。

余談になりますが、いつだったか夏場にこのアトラクションに並んでいた際、背広を着たアジア人のサラリーマン風の皆様の団体と、日本から卒業旅行に来ていたのか、制服を着た中・高校生達を見た事があります…。が、アトラクションが終わった後、彼らの容姿が「コント」終了後のようにビッシャビシャになっていた事は言うまでもありませぬ…。とにかくかなりの覚悟をしておいて下さいまし。

ロッカー室を出て、左にカーブを描く通路を歩いて行くと、いよいよボートへの乗り場が目前に迫って参ります。大量の水を使ったアトラクションなので、夏場にはかなりの行列が出来ております。もちろん冬場にはその逆で、早い時では5分程でボートに乗り込む事が出来ますが、全体的に見て『UNIVERSAL STUDIOS HOLLYWOOD』のどのアトラクションにおいても、アホのような行列が出来る事はありませんのでご心配なく。たいていの場合1時間を越える待ち時間はないと言っても過言ではないかと思います。

南国風の屋根に覆われたこの場所で待っていると、天井付近に備え付けられたたくさんのモニターでこのアトラクションに関する「注意事項」を観る事が出来ます。モチロン、その際には第1作目以降、日本の数々のバラエティ番組でも多々使用される「パッパァ〜ン♪パッパァ〜ン♪パパパァ〜ンパパンパンパァ〜ン♪」でお馴染みの「『ジュラシック・パーク』のテーマ」(作曲したのは1984年に開催された「ロスアンゼルス・オリンピック」の「テーマ曲」も担当し、数作を除くスピルバーグ作品の音楽も手がけるジョン・ウィリアムス。代表作には『ジョーズ』(1975年)、『スター・ウォーズ』(1977年)、『スーパーマン』(1978年)、それから『インディ・ジョーンズ』シリーズ(1981年、1984年、1989年)等、誰でも知っている映画音楽を作曲し続けています。)が延々と流れ、アトラクションへのワクワクウワウワな気分を盛り上げてくれますっ!訪れる前に覚えて並んでいる最中に大声で歌いましょうっ!

さてさて夏場には特に居心地の良いこの待合場所で待っていると、いよいよ目前にボート乗り場が迫り、そして25人乗りの黄色いボートに乗り込む事となります。この際、このボートの赤いシートは言うまでもなくビッショビショになっておりますので、足元にご注意下さいませ。そしてこれも言うまでもありませんが、座るとお尻辺りが徐々に濡れ始め、微妙な気持ち悪さがございますが、それもご愛嬌という事で…。

そんなこんなでいよいよ25人乗りの巨大なボートがゆっくりと航行を開始し、乗客をあの『ジュラシック・パーク』へと誘って参りますが、あえてココでこのアトラクションの全貌を書く事こそ「邪道」となりそうなのでココでは省かせて頂きます。ただココで言える事は、このアトラクション内のあらゆる場所に展開する「ミドコロ」は、出迎えてくれる多数の恐竜はモチロンの事、第1作目の『ジュラシック・パーク』より、数々の、そしてかなり「マニアック」な名場面が忠実に再現され、乗客に感動と恐怖を与えてくれます。百聞は一見にしかずというワケで、映画を未見の方は是非ご覧になってからこのアトラクションへ向かう事を強くオススメ致します。

もう1つだけこのアトラクションを楽しむ上での裏技を書いておきましょう。このアトラクションの「クライマックス」は、ボートが数々の危機を潜り抜け、巨大な建築物の中へと進入、そして急な上り坂にハマリ、徐々に上昇して行くトコロから始まります。その後、ボートは更なる危機にサラサレ、その後前方には莫大な水量を落とす水の壁へと進んで行き、その真ん中が割れた瞬間T-レックス(ティラノザウルス)が前方からその巨大な姿を現し、ボートへとのしかかって来た瞬間、ボートはコースに開いた巨大な穴から25mの高さを一気に滑り落ちるのでありますっ!(ってかなり書いちゃった…。)


その最高の瞬間の最中、実はこの巨大な建物を支える支柱の1つに備え付けられたカメラが強烈なフラッシュと共に恐怖に怯えまくった乗客の写真を撮ってくれます。1度だけでは難しいかもしれませんが、遥か下方、ボート前方に迫り来る「着地地点」を目視するよりは目線をそれよりもかなり上げ、なるべく水平に垂直に顔を構えておくと、かなり「カメラ目線」に近い写真を撮ってもらう事が出来ます。他の乗客の方々が水の湛えられた前方を、大口を開けて叫びながら観続ける中、上手く行けば貴方だけは1人勇敢にもカメラを見つめているという写真が出来上がる事は間違いありません。

ボートが「スタート地点」であったボート乗り場に戻り、乗客がボートを降りると、数人の係員が番号の書かれた小さな紙片を渡してくれます。それには貴方が乗ったボートを撮影した写真の番号が書かれてあり、降り場に設けられた数台のモニターでそれらの写真の出来を確認する事が出来ます。モチロンそれを購入する事も出来ますので、写真の出来に満足した際にはお土産にドウゾ。


さてさて、映画には少々形を変えて『3』まで登場する事のなかった「『ボート』での『ジュラシック・パーク』巡り」がこのアトラクションに早々と登場したのでしょう?

実は「ボート」を利用しての「危機一髪」という「シーン」は、原作者であるマイケル・クライトンの小説の中では既に『1』の段階で描かれており、当初は映画制作側も「ボート・シーン」を作るつもりだった事が、このアトラクションの「メイキング」の中で語られています。それはかなり本格的な準備も始められており、映画の「プロダクション・デザイナー」等が仕事に入る前の段階に様々なアーティストによって描かれる「コンセプト・アート」(↑みたいなヤツです。)も数枚描かれる程でした。ところが、映画の「バランス」等も考えた場合、ボートでは映像化された場合の「迫力のある見せ方」に多少の疑問があった為、結局この「シーン」は『3』まで描かれなかったワケです。同じ理由で、主人公達の乗るヘリコプターと、翼竜プテラノドンとの迫力ある「シーン」も、1作目と3作目ではヘリコプターに乗った主人公達が眼にしたり、恐竜だけとなってしまった「サイトB」と呼ばれる島で生活を続ける恐竜達を観る事の出来た2作目の最後の「シーン」を覗いて、未だに描かれた事はありません。この事実と『UNIVERSAL STUDIOS HOLLYWOOD』内の様々なアトラクションとのバランスを考え、この「ボート・シーン」がこのアトラクションで初めて実現したのであります。

このアトラクションを楽しみ終わると、映画の主人公達さながら本当に『ジュラシック・パーク』での「サバイバル」に生き残った感を味わう事が出来ます。その感動が人々をこのアトラクションへと再び引き寄せ、いつまでも人気を博しているのは今更ココで書くまでもありませぬ。映画に負けないだけの「恐怖」と「感動」を貴方もぜひ御自分の眼と体でご体験下さいまし。
"Universal Studios Theme Parks" Official Site
『OVERLANDERS INC. in UNIVERSAL STUDIOS HOLLYWOOD』 HOME


SEO [PR] おまとめローン 冷え性対策 坂本龍馬 動画掲示板 レンタルサーバー SEO